昨春の雨の晩、道路にたくさんのクロサンショウウオ
出ているのを、たまたま見つけました。
 ↑最後のクイズに関係あります
で、今年は早めにパトロール開始。

土砂降りの雨が早く上がったせいか、
まだ残雪が多いせいか、気配はほとんどなし。
でも、1匹発見! 今年の初物です。

2000506クロサンショウウオ1
車のライトに照らされると、急いで渡ります。
警戒心の強いものだけが遺伝子を残せ、警戒心の強い子孫が残ります。

まだ1m近い積雪が、池の周囲を20~30mの幅で取り巻いているのに、
雪の上をはってでも、一心不乱に池をめざす神秘の本能。
そして、何日もかけて水に入ったり出たりをくり返し(さまよい行動)、
体を水にならします。

200506クロサンショウウオ2
お腹と長い尾をひきずって、数百m以上も歩いて登ってくるんです。
手足はムチムチ。秋に食いだめし、雪の下で体力を温存したたまものです。
まずはオスが先に行って、よい場所になわばりを張ります。

オスは何匹ものメスとの出会いを待つため、
1ヵ月も池にとどまります。
そのため、皮膚呼吸しやすいぶよぶよの体(水生型)に変わります。

200506クロサンショウウオ3
とりあえず落ち着いてもらうための部屋。
なるべく個体にストレスをかけないよう、
連れてきたタッパーごと水槽の中へ。
水、陸、枝、落ち葉、トンネル、水中の穴…
どこへ移るかな?

今日のQ
「昨春の雨の晩」とは、何月何日だったでしょう?
過去の「フィールドノート」のページから見つけてくださいね。

前回の答
この季節、オスの鳥たちは繁殖地に戻り、
さかんになわばり争い(陣取り合戦)をします。
花嫁候補のメスを追いかけ、血眼になって飛び回ります。
そんなこんなで、わき目もふらずに
道路へ飛び出して車にぶつかってしまうのは、
オスの鳥が多くなりがちです。