
万座は草津白根山の山麓、標高1,800mに位置する温泉郷で、上信越高原国立公園内にあります。
もうもうと湯けむりを上げる源泉地からは乳白色の湯が豊富に湧き出し、あたりには硫黄臭が漂っています。
火山らしい風景と深く険しい上信山塊が織りなすその様相は、天空の秘境と呼ぶにふさわしく、雄大な眺望や四季折々の自然を楽しむことができます。
硫黄臭について
温泉地のにおいのもとは硫黄の化合物である硫化水素です。硫黄そのものにはにおいはありませんが、硫黄の語源は「ユノアワ」からきており、これは「温泉地に特有のにおい」を意味します。ここでは、「硫化水素のにおい」を一般になじみのある「硫黄臭」と表記しています。
万座温泉
万座の歴史
万座の歴史は古く、先史時代には先住民が熊四郎岩窟を仮住まいとして温泉に入っていたとされています。
中世には、霊地として山伏たちが多く訪れました。湯治場として本格的に開発されたのは、江戸時代の中ごろからです。
かつては硫黄やミョウバンの産地としても有名で、鉱山で働く人達の集落跡が残っています。