火山と温泉が集まる高原のリゾート地
上信越高原国立公園指定年月日 | 1949(昭和24)年9月7日 |
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面積 | 148,072ha |
関係都道府県 | 群馬県 長野県 新潟県 |
地勢 | 山麓高原 火山群 温泉群 豪雪地帯(北部) |
動物 | ニホンカモシカ ツキノワグマ イヌワシ ミヤマシロチョウ |
植物 | レンゲツツジ群落(鹿沢) 高山湿原植物(苗場山) シャクナゲ群落(草津白根) |
群馬・長野・新潟の3県にまたがる上信越高原国立公園は、1949(昭和24)年9月7日に指定されました。地勢は浅間山(2568m)・草津白根山(2160m)などの活火山を擁し、山麓高原が発達しています。高層湿原を観察できる志賀高原、自然湧出量日本一の草津温泉、避暑地として人気のある軽井沢などの自然を抱えています。
かつては大阪府とほぼ同じ面積を持つ、本州最大の国立公園でしたが、2015(平成27)年3月に妙高・戸隠地域が新しい国立公園として独立し、現在に至っています。
火山の交差点
火山前線の屈折点に位置する上信越地域は、火山が密集したところです。
公園内には、活火山である浅間山や草津白根山のほか、 四阿山 (2354m)、 烏帽子 岳(2066m)、 鳥甲山 (2038m)などが展開しています。
これらの火山のほかに、日本三大岩壁に数えられる谷川連峰も見られます。谷川連峰は造山運動によって隆起したもので、起伏に富んだ複雑な地形をしています。
活火山:おおむね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山。2017(平成29)年6月現在、全国に111の活火山がある。
2つの気候帯が出合う中央分水嶺
上越国境から浅間山にかけての山稜は日本の中央分水嶺にあたります。分水嶺とは雨水が異なる方向へ流れる境界のことで、そのうち、雨水を異なる海域へ分けるものを中央分水嶺と呼んでいます。空から降ってきた雨は、この中央分水嶺を境に一方は太平洋へ、他方は日本海へ流れていきます。
中央分水嶺を境に気候も変わります。太平洋側は夏に雨が多く、冬に乾燥するのに対し、日本海側は年間を通して湿度が高く、冬に多くの雪が積もります。2つの異なる気候帯が接することで、この地域では多様な生きものの生息環境が保たれています。