先日、山梨大学の岩田智也教授が水生昆虫の調査に来られ、
石の下など、場所によっては1万匹/㎡もいるのを発見されました。
コウノオナシカワゲラという種類で、
中性の川にもいて落ち葉などを食べていますが、
ここは全く環境が違ううえ、
この密度は他に類がないほど、とのことでした。
今一度、よく見て下さい。
白い粒々……排泄物でしょうね。
動物は、有機物を食べてしか生きられません。
ミミズやオタマジャクシは土や泥を食べて有機物をこしとりますが、
その排泄物にはまだ有機物が含まれ、
次なる分解者(微生物)にバトンタッチされます。
え~? でも、ここ、湯の花しかないよ~……
湯の花って、硫黄とかカルシウムとか……無機物でしょ?
と思うあなた、ぜひ、この空吹生態系について、仮説を立ててみて下さい!
なんたって、このカワゲラは、肉食性のトビケラを養うほど多産し、
ここの生態系を支えているようなのです。
寒い時期ですが、今、たくさん羽化して飛んでいます。
知られざる初冬の風物詩でした。
明日は終日、万座は雪予報です。
空吹の生態系(2)湯の花まみれの水生昆虫
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